2024年2月15日(木)~2月20日(火) 趙貴玉個展 - Wildflowers Inside of Me
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2024年2月15日(木)~2月20日(火) 趙貴玉個展 - Wildflowers Inside of Me
ナイフを利用して絵の具を積み重ねた作家の手によって野生の花一つ一つに生命力が加わった。
趙貴玉が描いた青い草原で咲く無数の花を眺めていると、自然に対する思いやりと植物と人間の生活が重なるような感じがした。
花が咲く瞬間に生成される膨大なエネルギーを思い出させる絵だった。
内面のイメージを趙貴玉のフィルターを通して焼き出すような強烈なナイフの動きに引かれた。
趙貴玉が描いた野生の花は作家の精神的空間であり、理想と感情が表面で衝突する姿ではないかと推測してみる。
あるいは冷静と情熱が衝突するような内面のイメージが生み出した強烈で繊細な瞬間かもしれない。
それに詳しく見ると、オイルが乾く前にキャンバスに別の絵の具層を塗り重ねてあることがわかる。
私はこの過程を意識と無意識を行き来する感情の動揺を形象化したものと見ているが、それが何であれ、趙貴玉の製作姿勢を思い出すことになる。
自分と自然、あるいは二つの関係に対する思索と体と心の動きを通じて心の風景を描きながら作品を作る。
言い換えれば、趙貴玉は自分のために芸術をすると思わない。
むしろ芸術家として自分の芸術のために、世界に知らせるために存在すると思う。
個人的に「時空間を案内する野生花」というタイトルの作品に出会ったのは忘れられない瞬間だった。
これらの作品の中で、趙貴玉は内面の力でマティエールを作り、心理的な深さを作り出した。絵の具という素材を扱う作家の姿勢がそのまま込められている。