2014年2月4日(火)ー2月9日(日) 切り絵師・俊寛 〜イタリアの職人たち〜





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2014年2月4日(火)ー2月9日(日) 切り絵師・俊寛 〜イタリアの職人たち〜


俊寛の切り絵は黒い紙をデザインナイフで切り、裏から色付けした無数の紙片を糊で貼り重ねて作っています。切り絵の魅力とは「紙を刃で切った時に出来る独特の線」にあると思いますので、ベースである一枚の黒い紙が全部つながっているという事だけが唯一の制約で、後は何をやっても自由というスタンスで制作しています。色付けはアクリル絵の具を使用しています。また、一部の作品では立体感を強調する部分(例えば人物と壁の間等)に厚紙を挟んで糊付けしているので浮き上がって見えます。 モチーフはイタリアのものを表現していますが、ライフワークとして「イタリアの職人シリーズ」にしぼりました。イタリアから引き上げて11年が経ちましたが、現在でも私の追求しているテーマとなっています。(毎年1か月間フィレンツェに滞在し、職人さんの工房を取材しています。) 切り絵のテーマとしてさまざまな職人達を選んだのは、彼らの作品の素晴らしさや彼ら自身の表情、彼らの人となりが表れている使い込まれた道具や工房、これらに魅力を感じたからです。また、物が生み出されていく過程を描く事によって、日常を積み重ねて行く事の大切さを訴えかけたいのです。職人仕事といってもその作業自体は、革を切ったり釘で止めたりやすりで削ったりと地味な作業の連続です。最近の日本で問題となっている様々な事件や社会現象等は「楽をして稼ごう」という安易な考え方が基本になっているからだと思いますが、彼らの仕事を見つめ直す事が、こういった風潮に対する一つの答えなのではないでしょうか。

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