GALLERY北野坂 企画シリーズ 『1点で個展』 後記

皆様方の多大な御支援のもとに2006年5月9日よりはじまった本企画は、
2007年7月末をもって47名の作家たちによる1点で個展がフィナーレを迎えました。
大変ありがとうございました。


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7月24日(火)ー7月29日(日) 1点で個展
vol.47 八木淳一 ーしゅくめいということー

ギャラリーより「1点で個展」という企画を頂きました時、その難しいテーマにしばし躊躇しましたが、数週間考えた結論として、今の私の状態を象徴する「12年前から描き始めながら未だ完成に至らない百号」を未完成のまま出品することに思い至りました。
今、私のアトリエには数百枚の描きかけの作品があります。そしてそれらを横目に、新しく描き始められる作品がまだまだ増えていきます。私はそれを止めることができません。おそらく私の力では、それらの大半は私の生きているうちには完成し得ないでしょう。人生を逆算できる歳になってきた身にとって、それは切実で残酷な現実です。しかし、それが私の「しゅくめい」ということなのでしょう。
それを受け入れて、これからもまだまだ未完成作を増やしていきたく思っております。
そのような私の高校を出てから36年に渡る画歴のクロニクルとして、会場全体を1点のインスタレーションとして構成致しました。「1点で個展」というユニークな企画の最後を飾らせて頂けましてギャラリーの皆様に感謝致します。
八木 淳一


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7月17日(火)ー7月22日(日) 1点で個展
vol.46 井手 津久雄 ー焔彩器ー

日々忙しく時を過ごしている現代
ゆったりとながれていく時空間
GALLERY北野坂の1点で個展の会場に、
ポツンと置かれた作品が、
「ふと立ち止まって周りを見渡してみる時間も大切、かもしれませんね」
と、私に問いかけてくれているようでした。
素晴らしい体験をさせて頂き有り難うございます

井手 津久雄


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7月10日(火)ー7月15日(日) 1点で個展
vol.45 冷水隆治 ー町家ー

コンクリ−トとガラスで囲まれた空間は何かを求めていた。
私はそこに緑豊かな森・コバルトブル−の海
京町家の感性を表現したキャンバスと 障子紙と枯れ枝を持ち込んだ。
突然に組み合わされた行為はお互いに牽制しているかの様であったが、日に日に対話し始めるのを感じた。
空調の風さえも参加し、静かな空間にギリシャのエ−ゲ海の風を持ち込んでくれた。
私はその中に静かに身をまかし、無心に絵を描き始めた。
毎日のように空の雲は太陽の光をさえぎったが、絵画の集中力は高まっていた。搬出の日、神様は突然太陽の光を与えてくれた。待ちに待った力強い光線が障子紙をゆさぶった。
この半年間イメージしていた風景が一瞬にて現れた。
夕日に真っ赤に燃える町家の障子をイメージする事ができたのである。感謝!!

冷水隆治


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7月3日(火)ー7月8日(日) 1点で個展
vol.44 杉井啓三 スコシケイゾク

少ない経験の中ではありますが、一番満足のいく展示ができたのではないかと思っています。
深く考える心の余裕がなかったのがよかったのかもしれません。
いただいた時間や空間を作品を作りながら 展示しながらゆっくりと歩むことが出来ました。
すばらしい空間をいただいたギャラリーのみなさま、さそってくれた岸君、ヒントをくれた西村君、そして足をはこんで下さったみなさんに感謝します
ありがとうございました。

P.S どなたか つづきをケイゾクしませんか?

杉井啓三


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6月26日(火)ー7月1日(日) 1点で個展
vol.43 亜北斎・能勢文仁  BLACK ART 『錬金術』

まず今回はこのような面白い企画に参加させて頂きありがとうございました
作品の事を語るのはあまり好きでは無いので省かせてもらいますが、今回来て頂き、感想を聞かせて貰った方々のお話しがすべてを物語っていると思いました。

一応僕も自分が見たいなあと思っている物を作る訳ですが、意図せぬ反応があったり、そんなイメージがあるんだなぁと感心したりで 同じ作品を見ても人によってそれぞれだなあと思い、それこそが妖怪の正体じゃあないかと思いました。

見た人の数だけ正体が増える妖怪。
とても楽しかったです。
最後にもう一度、ありがとうございました。

亜北斎


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6月19日(火)ー6月24日(日) 1点で個展
vol.42 もりきかずみ CONNECTー繋がるー

一点は必ずしも「一つ」ではない…という思いがあり、「繋がる」という作品ができた。
今、自分のまわりで繋がっている世界を再現。大きな作品は「宇宙」。
「宇宙」をギャラリー4Fの空間につるす作業は、思いのほか大変だった。
キャンパスの裏に画いた「天の川」も見てほしいという欲張りな要求に潘さんのアイデアは良かった。
作品の展示方法が作品を変えていく。

床に置いたキャンパスの切れはしはひとつ一つが「一点」を構成する。
あなたでもあり、わたしでもある。
ペットや動物、草木、そして人間が作った製産物(製品)もある。
それらを自由に繋げて自分の世界(アート)をつくりませんかと呼びかけた。
無秩序にあるものを形にし、バラバラのものをつなげていく。
観るだけでなく、自分(観る人)もやってみる参加型、どれだけの人があそんでくれただろうか。
今回はいろんな試みができ、日頃頭でかんがえていることが形になりました。「一点」を考えるきっかけをあたえてくださって感謝です。

もりきかずみ


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6月12日(火)ー6月17日(日) 1点で個展
vol.41 山田晶  ー陶ー

コンクリートの素材は陶器と親戚の様な所があり、
時として難しい場合がある。

今回一点ということで 今自分が制作している作品としては大きい作品を持って来たが、壁の存在感に圧倒された感じだ。

普段、狭いこじんまりとした空間において、ほくそえんでいるが、
ある意味いい勉強になったのではないかと思う。

山田晶


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6月5日(火)ー6月10日(日) 1点で個展
vol.40 久保健史

かたちから心が離れ作品とし 夕暮れ刻いつもの散歩にでかけた
道路の上に描かれた白線が気になりました
それは風化により薄くなったりひび割れていたり 補修され真新しく白かったりさまざまな表情を見せていました。
ふっと今回の作品の事を思いました。
あっ!これって

ある人の言葉を引用させていただきました。
《かたちは外のものでなく 内在しているもの越えがたい自然素材をいただいている者は五感で優しく料理します。》
こんな言葉に出会えた展覧会でした。

kubo


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5月29日(火)〜6月3日(日) 1点で個展
vol.39 中林昌美 ー金工ー

搬入までずっと、北野坂の大きなスペースに作品が押し潰れれてしまわないかと、大変気掛かりでした。
納めてみると、どうやらこの空間に馴染み、周囲の空気と相互に呼応している様で、制作中よりもむしろ大きな作品に感じられる気がし、<とりあえず安心しました。 期間中は多くの方々と出会い、又ゆっくりとお話する時間を持つことが出来、毎日が大層エキサイティングでした。あっという間の一週間でしたが、私にとって大変収穫の大きいものとなりました。
最後になりましたが、潘さん並びにスタッフの皆様、そして搬入出の折、率先して「力」をお貸し下さった方々に、この場をお借りして厚く御礼申し上げます。

中林昌美


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5月22日(火)〜5月27日(日) 1点で個展
vol.38 鍜治ゆう子

おしゃれな空間で
かっこよく作品を展示したい。
そんなわがままが かなって
うふふ です

鍜治ゆう子


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5月15日(火)〜5月20日(日) 1点で個展
vol.37 奥田崇美子

天井まで5m この場所 この空間での作品…
こんなにも1点の作品に対して空間を意識して制作をしたのは初めての事、今まで気づかなかった感覚を新鮮な思いで4m20cmの作品を制作しました

個展中は作品、空間(会場)、自分と向き合い、厳しくもここち良い時間が過ごせたこと、思いもよらないいろいろな出会いに感謝しています

今までの 又 これからの自分を見つめる機会を与えていただき有難うございました

奥田崇美子


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5月8日(火)〜5月13日(日) 1点で個展
vol.36 本多利雄「現代の書」

爽やかな5月の風が、ギャラリーに流れる。
安藤忠雄建築によく見られる空中回廊型のテラスに出ると裏山の新緑が眩しい。北野坂を行き交う人々もゴールデンウィークの喧噪が終わり日常に戻ったように見える。
いつも窮屈な展示をしてきて、広い空間に作品を置いてみたいという潜在的な願望があった。「じゃあやってごらん」とこの贅沢な企画に加えてもらった。ところが、1点 たった1点で、おまえの主張しようとすることが表現できるかと問われてみると、これは予想以上に厳しいものがあると感じた。果たして、時間は止まってくれない。思う作品はできない日々が続いた。苦しんだ割には、選んだ作品の訴える力はない。
もう一度やってみるかと 機会を与えられたら どんな作品にするか。そんなことをも考えながら豊かな時は流れた。 訪れていただいた多くの方と北野の新緑と風を感じながら語り合った至福の6日間であった。ありがとう。大感謝です。

本多利雄


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5月1日(火)〜5月6日(日) 1点で個展
vol.35 中島康評

作品「夏の終わり」に今季節は夏の始まり。
5月の日差しは作品をコンクリートの壁にさらに同化させていました
大きな窓からの北野の風景、人と作品。
これまで壁面に囲まれた展覧会場と違って贅沢な空間と5月の風は、現状を振り返る充電となりました
このような機会を提供いただいたことに感謝いたします

中島康評


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4月24日(火)〜4月29日(日) 1点で個展
vol.34 神原哲夫

凛とした空気、ギャラリー北野坂(安藤建築)の中でこの4階の空間が好きである。
天井の高さ(私の作品には不可欠)
壁と窓の位置(時刻によって光が変化)
自然に安藤忠雄とコラボレートしている様な気持ちになる!?

コンクリートと木のcool and warm
建築と作品の直線と曲線 straight and carve
今回も新たな沢山の出会いがありました。
夢と四月の爽やかな風をありがとう

神原哲夫


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4月10日(火)〜4月15日(日) 1点で個展
vol.33 柴田恵美子「生命 ー 駆ける」

この度は貴重な機会をいただきまして嬉しく思っております
初め もっと小さい号数で、違う構想の別の絵を進めておりましたが、久しぶりにこの空間に居させていただきました時に
この大きさのこの構想が頭に瞬時に浮かび、それからこの絵の制作にかかりました。
その為いつも以上に時間との戦いもありました
でも、その凝縮された中で、いろいろと再認識する事ができ、とてもいい経験になりました。この制作、イベントをこれからの作品制作につないでいきたいとおもいます

柴田恵美子


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4月3日(火)〜4月8日(日) 1点で個展
vol.32 能勢伸子

潘さんとの出会いと、GLLERY北野坂の4Fの空間があったからこその、今までの障子紙でのインスタレーションの作品の発表。
今回もこの4Fで、思いっきり光の移動と天井の高さを使わせてもらって、障子紙の作品を、と考えていた。
ところが、一つの仮面を作ったら、次から次へと仮面を作りたくなり、作る度に、体から何かが剥がれるように楽になってゆく。
結局、最初に作った仮面と、その後生れて来た仮面、新聞紙を、この広い空間に置く事にした。
毎日、新聞紙の海の中の仮面を覗き、考えた6日間、いい出会いと、新しい作品を生むきっかけとなり、深く感謝。こんな、機会を与えて下さり、ありがとうございました。

能勢伸子


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2007年3月27日(火)〜4月1日(日) 1点で個展
vol.31 高田三穗子 「過去への憧憬」

檄を飛ばされ、新作を試みました。
まだ未消化な作品だったのですが展望が持てました。

ステキでゼイタクな空間の提供、感謝いたします。
ありがとうございました。

高田三穗子


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2007年3月20日(火)〜3月25日(日) 1点で個展
vol.30 おかだきよしろ「X年の自画像」

「1点で個展」の企画をお聞きした時、このユニークな展に驚きました。
あの贅沢なコンクリートの空間の中にボクの作品が1点で存在するのだろうか?
作品を強く主張してもあの強固な空間にはかなわない。
量よりも質の1点集中、求心力のある作品を1点でコンクリートの空間全体を作品として取り込むことを考えて展示致しました
ダイヤモンドになるかただの石ころになるか判りません。
「X年の自画像」最近テーマとしている「生と死」の一環作品です。
ご批評していただくのが楽しみです。

おかだきよしろ


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2007年3月13日(火)〜3月18日(日) 1点で個展
vol.29 田波克己

作品1点。観客1点、時々作家本人も参加。
この安藤建築のとざされた空間の中でゆっくり繰り広げられる夢舞台
雑音からも遠ざかり、すてきなクラリネットの乾いた音を聞きながら、ときどき、絵の方も振り返ってもらう。
目と耳という名の臓器に、全身の「意識」を血に混ぜて、毛細血管伝って本来の機能をよみがえらせる。
こんな夢舞台にひきよらされ、少し重いガラス戸を開けてくれた人々に感謝します。

田波克己


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2007年3月6日(火)〜3月11日(日) 1点で個展
vol.28 吉岡 淳 ー渦と渦ー

この開放感のある空間で作品を創り上げる事が出来てとても嬉しかったです。
「1点で個展」は今までの作品制作の迷いから抜け出す大きなヒントになりました。

やりたい事を出来るだけシンプルにして、力を出し惜しみせず全力で一気に作る。これが大事ですね。
今回の「渦と渦」は周りに、そして自分の中にも大きく残せたと思います。これからも自由自在で普遍的な渦のような作品を作っていきたいです。

2007年3月10日16時49分
2吉岡 淳


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2007年 2月27日(火)〜3月4日(日) 1点で個展
vol.27 奥田式恵

この空間で”どのような作品展示をしよう?”
”この会場だから できるものを…”と考え、いろんなことを思い浮かべ 悩みながら最後は”やってみないとわからない!”と、挑戦なのか開き直ったのか…格闘しながらの制作となりました。

会期中の6日間、作品を見ながら”違う吊り方にしたら どうなるだろう?”とたくさんの吊り方を考え、 数が増えたら?大きさを変えたら?と再び想像を膨らまし、春の陽射しを浴び、少しずつ変化していく空気に、ゆったりと流れる時間の中 この空間で過ごすこの時間が、私にとって何より貴重な、大切な 時 と感じました。
この経験が 次への制作とつなげていければ…

奥田式恵


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2007年 2月20日(火)〜2月25日(日) 1点で個展
vol.26 吉川雅則

「1点で個展」の企画に出品するお話を頂いてから、どーしたらいいのかずいぶん考えました。
アーティストでも芸術の世界に生きている人間でもない ただの作業員の私に、1点で空間をコントロールすることなど とても無理でした。

今の自分にできることは、先人の知恵をかり、仲間を集め、やりたいことをやる それだけです。
この作品を見た人が1人でも喜んでいただければ、それで成功だと思っています。

私のわがままにつき合い制作を協力してくださった方々に感謝します。
幸せです。

2007.2 吉川雅則


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2007年 2月13日(火)〜2月18日(日) 1点で個展
vol.25 松田麗香

4Fの空間をどう活かすかが課題となり、制作は半年がかりの取り組みとなりました。
反省点も成功点も多々ある今回の経験を発展させ、これからもしっかりとした意識で頑張っていきたいと思っております。

皆様のあたたかいご支援により私は生かされているということを実感致しました。有り難うございました。凄く楽しかったです。

松田麗香


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2007年 2月6日(火)〜2月11日(日) 1点で個展
vol.24 三木次代  ー はなつ ー

これまで染め織った着物の片らを、
一点の着物に集めて、大好きなこの空間へ、
そして、そこから拡がる空へ、放ちました。

なんだか すとんと立っているー。

ほんわかと しみじみと うれしかった立春でした。

三木次代


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2006年 12月19日(火)〜12月24日(日) 1点で個展
vol.23  山田友子 ETCETERA

いつも気にかかっていた窓
アトリエの隅に眠っていた金色の布
・・・・・・・
冬の弱い日差しは私の期待を裏切る
しかし
ひとときの朝の光が
美しいモアレを創ってくれたとき
うっとりと心が満たされる
・・・
Merry Christmas
・・・
山田友子


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2006年 12月12日(火)〜12月17日(日) 1点で個展
vol.22  文田雅夫  和紙による表現

こんな究極で贅沢な展覧会。
会場全体を使うのか、大きな作品にするのか、
本当に小さな1点にするのか。
いろいろ、色々考えて、つまるところ自分て何?
そんなところまでいってしまいました。
結局、今出来ることしか出来ないなぁー。
また、明日からがんばろう。

文田雅夫


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2006年 12月5日(火)〜12月10日(日) 1点で個展
vol.21 松下元夫  a tree ー天地(あまつち)のプレゼントー

1点の個展。発想当初より一本の木をイメージし、2F画廊の空間に天と地、それを継なぐ樹木を軸とし、設置することにした。
地には、<大地と海(河川)>をはべらせ、幹には、私の絵画作品の一部をタテ形(方錐)とした。アトリエにある様々なオブジェを天の恵みとして構成。>枝にはパイプを配し菩提樹の葉を基本にそのヴァリエーションを横の拡がりとして並列した。化石やデジタル基盤、小楽器を手ざわりで味わい、歴史の遺産を触覚で楽しんでいただいた。
時折、私のギター演奏 をも交えて、鑑賞者と音(おと)での交流が出来た。

この1点で、音(ね)・ひびくプレゼントと宇宙のパワーを少しでも感じて頂けたら嬉しく思います。 松下元夫


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2006年 11月28日(火)〜12月3日(日) 1点で個展
vol.20 持田総章 ーLOCATIONー

ポール・ヴァレリー(Paul Valery 1871-1945 仏)によれば、「絵画も彫刻も建築の捨て子」であると。
また、ハーバート・リード(Herbert Read 1893-1968 英)は、近代建築について「住宅や部屋に絵のかける余地がないこと」を嘆く。

絵画の復権のひとつのかたちとしてコンクリートの壁面への挑戦を試みた。
ひろい意味での建築家とのコラボレーションともいえる。
エアコンや器材のパイプまで作品の一部であり私のロケーションである。

持田総章


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2006年 11月7日(火)〜11月12日(日) 1点で個展
vol.19 本堀雄二  ー西光菩薩ー

現代美術の中で、仏像のお姿をお借りして軽い気持ちで、リサイクル材により表現したのですが、この素晴らしい空間で自分の居場所を見つけたように自立していく菩薩様を見て、素材はダンボールであれ、仏は仏。
身が引き締まる想いです。

捨てる紙あれば、拾う紙あり。

合掌

本堀雄二


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2006年 10月24日(火)〜10月29日(日) 1点で個展
vol.18 飯田温子  ー羽音ー

アーチ型に切りとられる青い空と白い雲
これを背景に羽音を…と意気込みました。
搬入の折、更めて空間の大きさを認識、作品を集めて、配置してようやく存在感を得た感じです。
一週間、一点の作品と共に快適な空間に身を置き、時間のうつろいときらめく陽光の中で、作品を凝視出来たゼイタクな時間、次の作品への想いがいろいろ湧いてまいります。
ありがとうございました。

飯田 温子


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2006年 10月17日(火)〜10月22日(日) 1点で個展
vol.17 東野健一  ー住居址ー

とにかく楽しかったです。
テーマは住居址。何もない4Fの空間に自分が描いた絵を持ってくる、コンクリートの壁面に絵をはめこむ。 すんなり受け入れてくれたみたいだ。やがて絵が呼吸を始める。あとはGALLERY北野坂の空間に絵があり、僕が居て、お客さんが来てくれて集いがうまれる。そんな気持ちでオープンした「1点で個展」  来てほしいなと思っていた人たちが集まってくれた。特に今回は精神に障害を持つ人たちが多く来てくれた。「発作が出て会場で倒れてもいいですか 迷惑じゃあ無いですか」と気をつかいながら来てくれた。若い人たちが1時間、1時間半と床に座りくつろいでくれ。近くで見たり遠くから見たり何度も繰り返しながら楽しんでくれていた。これが「1点で個展」の醍醐味かな。
2回のライブ、GALLERY北野坂 この空間で生の音でプレーしてくれる大好きなアーチストにお願いし、僕がたのしんだ。そして お客さんにおすそわけ。笛師 山本公成 歌姫 おおまきちまき、二人のアーチストに乾杯。僕には出せない糸を会場に持って来てくれて本当に ありがとう。GALLERY北野坂 今年一番のプレゼントをありがとうございました
東野 健一


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2006年 9月26日(火)〜10月1日(日) 1点で個展
vol.16 東 かおる「print」

搬入はいつも作品と空間のスリリングなかけひきで始まります。
今回は極めつけで、なんといっても「1点で個展」なので、
なかなかそうきっぱりとはいきません。
随分迷いましたし、いろいろな可能性も探りました。
その結果は、色々な方の意見を聞かせていただいたり、
作品を見続ける中で、自分に返ってきました。
1点だからこそ見に来て下さる方には、焦点がはっきりした
より具体的な感想を聞かせてもらえたと思います。
展覧会が始まるといつも次への思いがムクムクと動き出します。
今度もし1点で個展をするなら…。

東 かおる


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2006年 9月19日(火)〜9月24日(日) 1点で個展
vol.15 岸 崇雄

小作品1点だけの持つエネルギー、存在感で空間を満たすことができるか?
という試みをしてみたつもりです。
無理でした。
あと3分の1ほど届きませんでした。
今度は、大丈夫です。
もう一度、挑戦させてやってください。

2006.9.23 お彼岸


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2006年 9月12日(火)〜9月17日(日) 1点で個展
vol.14 高澤圭多ーこころー

10枚で1作品。テーマは「時間」。
これがギャラリーの今回の企画に対する、私なりの回答でした。
始めはシルクスクリーンで刷ろうと思いましたが、
大変な作業になることが判り、初めてのCG作品挑戦となりました。
結果は見た人がそれぞれどのように感じたかなんでしょうけれど
作者としてはヅラにこだわり、「時間」が弱まったという反省と
微風にハートが揺れる不思議な時間を体感できたことが印象的でした。
この機会を下さったギャラリー北野坂に感謝しています。

Keita Takasawa


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2006年 9月5日(火)〜9月10日(日) 1点で個展
vol.13  Marta Cristina

あらゆる物質/生物は因果による普遍的存在から成り立つ必然的バランスの結果である。
「光」は創造を意味し、その反対の「影」は死、再創造、生命の育成をも意味する。どちらもお互い片方なしでは存在しえない。

私が作品の素材、形、展示方法によって表現しているのは、そういうことである。
陶芸のプロセスは、あらゆる生物を創造している自然の要素と深く関わっていることを、直感的に当然のことと感じる。 素材との物質的関わりを通して、表現する形、豊かな抽象力を共感できることに満足している。 同時に、プロのセラミックアーティストとして、毎日すべての感覚において、自分が自然の法則の下にいる無力な人間だと思い知らされながら、素材に対する技術の問題と直面している。

Marta Cristina


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2006年 7月25日(火)〜7月30日(日) 1点で個展
vol.12 沢田文彦

一番気に入っているGALLERY北野坂の4Fで
作品を展示できる機会を与えていただき感謝しています。

コンクリートの壁面と高い天井、
広々とした空間にたった1点の作品。
ビールを飲みながら日常の世界から遊離することができました。

沢田文彦


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2006年 7月18日(火)〜7月23日(日) 1点で個展
vol.11 北野正治 -光を測る-

そこには現象世界を存在の隠喩と感じてきた長い時間がありました。
その幻想からも遠く離れてしまった
あまりにも人間的な今の感情があります。
信じていたことを悔やむものではない。
むしろ喜ばしい諦観があります。
ー光を測るー作業が続きます。

北野正治


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2006年 7月11日(火)〜7月16日(日) 1点で個展
vol.10 岡 和美「ショーウィンドー」

広い空間に緊張しました。
その為に空間を考え制作に悩みました。
作品と空間の調和、そんなことを思い
私のテーマ、神戸のおしゃれ感を、出せればと
この作品になりました。
この展覧会には、勇気と感動を頂き、
貴重な体験と勉強をさせていただきました。
感動致しております。

岡 和美


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2006年 7月4日(火)〜7月9日(日) 1点で個展
vol.9 平出 晃子

作品と ガラスと、 自分自身と・・・・・
    美術とは、  工芸とは・・・・・
あり余るスペースと時間によって
あらためて向き合うことができました。
この経験がこれからの制作活動にとって、
とても大切なものになるような予感を感じます。


平出晃子


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2006年 6月27日(火)〜7月2日(日) 1点で個展
vol.8 西村正徳 『The Schoolchild Umbrella=光の雨=』

空間をコントロールする難しさ、
そして面白さを自身が十二分に味わう展覧会でした。
再び、このクセのある空間とコラボレーションできる時を
楽しみにしたいと思います。

西村正徳


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2006年 6月20日(火)〜6月25日(日) 1点で個展
vol.7 片岡満 「異郷」 

この1点で個展がギャラリー、お客さん、作家との関係の中において
どうなるのか、正直なとこと初めてなのでとても気になりました。
ほんとうに1点で個展やと少々びっくりして早々と帰られる方や、なぜかじっくり見ておられる方、いろいろな鑑賞がありましたし、でも答えのはっきりした個展にはなりました。
逃げ道のない日々できしたが、私の場合少し”おまけ”の資料で逃げたかもしれません。
今回の個展のことが確実な核となって、次の作品につながっていくことは、しあわせの限りです。大きなポイントですし、これからのポイントです。

片岡満


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2006年 6月13日(火)〜6月18日(日) 1点で個展
vol.6 志智 正

私の今迄の展示スペースは白い壁面の空間がほとんどでした
コンクリートの壁面での作品がどのように見えるか楽しみでした
永く眺めていますと、コンクリートが中明度であるためか、
案外、作品が空間に馴染んでみえてきます。
白い壁面ではやはり作品と壁面が強く対比して
「絵がかけてある」事が強調されます… 
硬質なコンクリートなはずがトロンとやわらかい包み込むような
材質・空間に感じられて不思議です。

志智 正


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2006年 6月6日(火)〜6月11日(日) 1点で個展
vol.5 牛茂


1点での空間。
バッチリ決まったと思います。さすが俺や?

牛 茂


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2006年 5月30日(火)〜6月4日(日) 1点で個展
vol.4 高橋礼子 「風に吹かれて」

この空間に作品を置いた時から、1点の重みは私と作品の間を様々な風となって吹いています。それを少しでも感じてくだされば幸いです。

私にとってギャラリー2階の巨大なテーブルは訪れる度に心くすぐるものでした。
ここに1点なんて…
しれが現実となり与えられた空間が2階でした
この企画に参加できたことに感激しています。
ギャラリーからのテスト・宿題をもらった気がします。

高橋礼子


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2006年 5月24日(水)〜5月28日(日) 1点で個展
vol.3 小曽根 環のmo・ku・me・ta・chi

このたび、GALLERY北野坂の「1点で個展」という企画展が発案され、私もvol.3に参加させていただきました。平面作品の個展にありがちな、複数の作品を画廊の壁に陳列するという従来の常識を覆し、ワンフロアーに1点のみの作品で、画廊の空間との関わり合いを考慮していかねばなりません。
私は、やはり木目をテーマにした作品を展示いたしましたが、作品を準備するに当たって、画廊の空間との関係を今まで以上に思考することとなり、いい経験をさせていただきました。また、会場では、小曽根真CD“REBORN”をエンドレスで流し続け、作品そのものだけではなく、会場の空間をも楽しんでいただきました。平面作品1点で個展ができるんだという、勇気をもらった貴重な体験となりました。
制作していく上で、「既成概念にとらわれないで、ピュアな感覚を大切にする」とか、「余分な物を排斥していき、本当に必要な物だけに絞り込む」というハウツーは学生時代からたたき込まれてきましたが、今回の展示で「究極の1点に絞り込む」という作業はそのハウツーの延長線上に位置するように思われます。
「1点で個展」の企画シリーズに出品するお話を頂いた時、学生の頃の「与えられた課題に挑戦する感覚」を久しぶりに味わえて、楽しかったです。
小曽根 環


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2006年 5月16日(火)〜5月21日(日) 1点で個展
vol.2 山本一了「continue」

何処に展示しようか、どのように展示しようか
まず最初に考えさせられる、この「1点で個展」
かなり贅沢な空間を提供される。作家の力量が問われるのかもしれない。
安藤忠雄という空間を意識した建築家が、この場を主張している中での展示
かなり面白いものになるかもしれない。ただ意識すればのことだ。
なにかと世知辛い中で、かなりの贅沢であると思う。感謝の一言です。

山本一了


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2006年 5月9日(火)〜5月14日(日) 1点で個展
vol.1 初田 寿

広々とした空間に1点の作品を並べることで、非常に最初は緊張しました。
おっかなびっくりの中で、
空間と作品とが呼応し、作品の存在感を得たようです。
有意義な作品展を得ることをできました。

―70男の感想―

  

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